ご挨拶「継続、そして飛躍」

NPO法人 岩手中部地域医療情報ねととワーク協議会会長

(医)きたかみ腎クリニック

理事長・院長 小池 博之 先生

 日頃よりいわて中部ネットのご活用、ご支援を賜りまして心より感謝いたします。いわて中部ネットは2017年10月20日の稼働以来2019年度まで、この医療情報ネットワークシステムの基盤整備を行ってまいりました。この間、地域医療介護総合確保基金による岩手県からの補助金と北上市、花巻市、遠野市、西和賀町の三市一町からの補助金を元に各参加施設からの年会費を加えて資金として活動して来ました。

 2020年度からは県からの補助金支給が終了したため、それ以外の資金によりこの医療情報ネットワークシステムを維持継続して行くことになります。したがっていわて中部ネットを更に活性化する意味でも、住民参加の増加と参加医療施設の増加を期待します。

 世間では国の内外を問わず、新型コロナウイルス感染が毎日の最大の関心事になっています。また、これにより私たちの生活自体にも変化が生まれ、ウイズコロナの新しい生活様式と言った言葉もできてきました。日本国内でもテレワークが進み、医療界でもオンライン診療が条件付きで容認されるようになりました。初診でのオンライン診療には限界はあるものの、可能な範囲でこちらも容認されてきています。

更にここに来て、厚生労働大臣は今後の2年間でデータヘルス改革を集中的に進める方針を明らかにしています。このデータヘルス改革の中には「全国で医療情報を確認できる仕組みの拡大」、「電子処方箋の仕組みの構築」、「自分自身の保健医療情報を活用できる仕組みの拡大」が挙げられています。当に医療情報ネットワークの全国展開です。そして電子処方箋、PHR(Personal Health Record)の実現です。

 これからの2年間でこれらの実現に向けて日本の医療界が進んで行くことが明らかになりました。この機会を活かしていわて中部ネットも更なる飛躍を遂げることができる事を希望してやみません。

 今後ともいわて中部ネットへのご支援とこのシステムへのご理解、ご協力をよろしくお願い致します。